CASE 38
ボルボ・カー・ジャパン株式会社
(2021年9月1日~2024年3月31日)
サステナビリティをテーマにしたオウンドメディアの
コンテンツ制作を、安心してお任せできた
ボルボは、車に乗る人だけでなく、周囲の人々まで含めた安全性の実現に力を注いできた、スウェーデンに本拠地を置く自動車メーカーです。同時に、人間の安全性を守るため自動車業界の中でもいち早く、長きにわたりサステナビリティの実現に取り組み続けています。ひとしずくは、ボルボの運営するオウンドメディア「Sustainable for Life」の運営・制作サポートをご依頼いただきました。ボルボの価値観を伝えるだけでなく、各地でサステナビリティ活動に真摯に取り組む人々を紹介し、人々の行動を社会にとって良い方向へ変容させることを目的に開始しました。このメディアが与えた影響や、これからさらに取り組みたいことについてお話しを伺いました。
人々の価値観や行動をサステナブルな方向へ変容させるオウンドメディア
ひとしずく担当 やまもとあさみ(以下、やまもと):
今回は、社内外のサステナビリティに関する取り組みや価値観を紹介するボルボのオウンドメディア「Sustainable for Life」のインタビュイーのキャスティングや記事制作を中心に、広告代理店である株式会社スポンジの皆さまとチームとなりサポートを行いました。そもそもこちらのメディアを立ち上げるきっかけは何だったのでしょうか?
ボルボ・カー・ジャパン株式会社 北川美由紀さん(以下、北川さん):
ボルボは創業時から「人々の安全性を守る」ことを大切にしていて、「人を守るためには地球環境への負荷を最小限にし、守っていかなければならない」という価値観のもと、長きにわたり取り組みを続けてきました。その価値観を正確に伝えるためには、ボルボ自ら発信をしていかなければいけないという結論に至りました。
やまもと:
サステナビリティに関する価値観を伝えるにあたって、どのような課題を感じていらしたのでしょうか?
北川さん:
昨今、「サステナビリティ」「SDGs」という言葉が勢いを持って広がりましたよね。SDGsについてはバッジをつけている方も非常に多かったですし、盛り上がりは感じていました。一方、日本国内の日常生活の中では、主体的にサステナビリティに取り組んでいる人はまだまだ少ないのではと認識していました。
人々の行動を変容させるには価値観の変容が必要だと思います。そこで、多角的にサステナビリティの話題に触れることで、読んだ方の価値観が変容していくようなメディアを構築したいと考えていました。
やまもと:
メディアのコンテンツ制作にあたり、私も日本各地の取材に同行しました。サステナビリティの実現に真摯に取り組むたくさんの方にお話しを伺い、私自身の価値観も広がり、学びに繋がりました。同時に楽しみながら担当させていただき、感謝しております。
北川さん:
サステナビリティといっても、自然の保全、資源の循環、エシカル消費、ジェンダー平等など、さまざまなテーマを持ち活動している方がいて、幅広いですよね。私自身のさらなる学びにもつながりました。
取材先のキャスティングから記事制作まで、安心してお任せできた
やまもと:
オウンドメディアの立ち上げから2年が経ち、70本近くの記事がアップされました。これらのコンテンツに対する社内外からの反応はいかがでしたか?
北川さん:
まず、社内への影響として、ボルボのスタッフだけでなく、ディーラーのスタッフのマインドセットを変えるのにとても役立ちました。ボルボでは、社内やディーラーへのサステナビリティ研修は欠かさないのですが、学びのボリュームも多く、どうしても固い内容になってしまうこともあります。オウンドメディアの記事は、日常と結びつけてサステナビリティについて考えるコンテンツも多くありました。社内の研修と合わせて読んでいただくことで、一人ひとりがサステナビリティについてより理解を深められたのではないかと思います。
やまもと:
それは本当に嬉しく思います!ボルボでは、2022年からサステナビリティをさらに推進していくため、専任のサステナビリティ・コーディネーターが着任し、社内外での取り組みを強化していらっしゃいますよね。これまでの取り組みの中で、ボルボやディーラーのスタッフの方の行動にも変化があったのでしょうか。
北川さん:
はい、サステナビリティへの意識は大きく変わったと個人的に感じています。細かいところですが、スタッフはマイボトルを持ってきたり、本社には自動販売機を置かないなど、プラスチックをできるだけ減らす努力があちこちで見られるようになりました。あとは、ミーティングのためにお弁当を購入する際もなるべく過剰にラッピングされているものを避けるようにしたり。日常で何かを選択する時、よりサステナブルなものはどれなのかを意識するようになっているというのはとても良い兆候だと、私も感じています。
やまもと:
オウンドメディアのコンテンツに対する、社外からの反応はいかがでしたか?
北川さん:
コンテンツを重ねるほど、ボルボの価値観や取り組みがよりしっかりと見えてくるメディアになったと思います。
このメディアが発信のための母体となり、さらなる新しい発信活動へ繋がりました。SNSはもちろん、メディアで取材した方をボルボのスタジオへ招いたトークイベントを行うことにもつながり、参加者と新たな関係性を築くきっかけとなりました。スポンジさんとひとしずくさんからは、取材先としてサステナビリティに向き合う方々をご紹介いただきましたが、どの方もボルボと価値観が近く、取材をきっかけにイベントにつながったり、「また一緒に何かやりましょう」と声を掛け合える関係性ができていて、本当にありがたかったです。ひとしずくさんが紹介してくださる方は間違いない、という信頼が大きかったです。
やまもと:
それはとても嬉しいです。取材を引き受けてくださる方も、ボルボの取り組みのことを知ってくださっていて、「取り上げていただくのが嬉しい」という反応を多くいただきました。価値観を共有できる方と相乗効果で前進していけるととても素敵だと思います。
スポンジ・ひとしずくチームと協働してみた印象はいかがでしたでしょうか?
北川さん:
お願いしていることに関して、手際よく進めてくださって、インタビューの段取りから記事制作の最終的なクオリティまで安心してお任せすることができました。
やまもと:
嬉しいお言葉、ありがとうございます。それとは逆に、ひとしずくのサポートについて、改善が必要なのはどのような部分でしょうか?
北川さん:
考えていたのですが、そんなに思い浮かばないんですよね。あえてお伝えするならば、サステナビリティについてどのように社会とコミュニケーションしていくのが良いのか、戦略的な部分について、じっくりお話しする場を持てたらもっと面白い取り組みができたのではないかと思っています。ひとしずくさんのバックグラウンドとして、社会課題解決に向けて取り組む個人や組織を支援してきた実績がおありなので、その知見もシェアしていただきながら戦略を練ることができたら良かったなと思っています。今後、機会があれば是非お願いしたいところです。
オウンドメディア、イベントに続くコミュニケーション方法を生み出し、サステナビリティ実現への歩みを着実に進めたい
やまもと:
最後に、今後ボルボとして取り組んでいきたいことについて教えてください。
北川さん:
ブランドメッセージの発信によってボルボの製品を選んでいただき、社会がより良い方向に向かえると良いなと思っています。
先日ボルボが発売した「EX30」という電気自動車は、再生素材を最大限活用し、CO2の排出を最小限に抑えたボルボのラインナップの中で「最もサステナブルな電気自動車」と言われています。安全性とサステナビリティを大切にするボルボの価値観を体現した製品です。すでにボルボを知ってくださっている方はもちろん、まだボルボのことを知らない若い世代の方にもボルボの価値観を伝え、サステナブルな選択肢について知っていただくことが必要だと感じています。
やまもと:
サステナビリティについて幼少期から学んできた世代の方々は、企業の取り組みをしっかりと見ている方がたくさんいると思います。ボルボさんが長年にわたり積み重ねてきた取り組みは確実に評価されていると思います。そこをしっかりと伝えていくことができれば、社会はまた一歩良い方向に進んでいくと私も期待しています。
北川さん:
そうですね。ボルボのサステナビリティに関する考え方は、創業以来変わっていません。2030年には販売する新車すべてを電気自動車にする、2040年にはクライメートニュートラルな企業になるという大きな目標に向かい、着実に歩みを進めているところです。その歩みをさまざまな形で発信していけると良いなと思っています。ひとつの方法として、オウンドメディアでの発信、また別の発信方法としてイベントの開催を行ってきました。またそれ以外の方法もあると思いますが、今は模索している段階です。残念ながらオウンドメディアは事情により終了する運びとなってしまいましたが、サステナビリティに関する取り組みや発信をやめてしまうということではありません。また一緒に新しい方法を模索できたらとても嬉しいです。
やまもと:
はい、そうですね。今後とも是非よろしくお願いいたします!
(写真右)ボルボ・カー・ジャパン株式会社 北川さん(写真左)株式会社スポンジ 齋藤さん(写真中央)ひとしずく株式会社 やまもと
撮影:ほりごめひろゆき 編集:つじはらまゆき
RECENT WORKS
社名 | ひとしずく株式会社 |
所在地 | 本社:〒231-0021 横浜市中区日本大通33番地 小田原支社:〒250-0004 神奈川県小田原市浜町3-1-40 |
電話 | 045 900 8611 |
FAX | 045 330 6853 |
メール | info@hitoshizuku.co.jp |
代表 | こくぼひろし |
設立 | 2016年3月 |
資本金 | 3,000,000円 |
事業内容 | 広報及びパブリックリレーションズ代理業 ソーシャルグッドプロジェクトの企画・制作・運営 |
顧問弁護士 | 丁絢奈(よこはま第一法律事務所) |
税務顧問 | 元小出 悟(会計事務所ユニークス) |
顧問社労士 | 社会保険労務士法人ワーク・イノベーション |