CASE 26

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

(2020年9月〜現在)

従来と違う方法でメッセージを発信、組織イメージ変革のきっかけに

国連の「総合協議資格」を持つ、世界的な環境NGOとして知られるグリーンピース。地球規模の環境破壊を止めるため、政府や企業から資金援助を受けず、独立した活動を世界55以上の国と地域で展開しています。ひとしずくが2016年に海洋生態系 グループへの支援(WORKS 08を参照)を行なったことをきっかけに、2020年からはブランディング支援についてご相談を継続的にいただいています。長きにわたり、日本の環境問題、平和教育、文化交流など幅広い活動に携わっている事務局長のサムさんに、これまでのブランディングを振り返りながらひとしずくにお声がけいただいた理由などについてお伺いしました。

NGOの立場を完全に理解してくれる数少ないPRエージェンシーとして、すぐ思いついた

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン事務局長 サム・アネスリーさん

ひとしずく担当 やまもとあさみ(以下、やまもと):
グリーンピース・ジャパンさんとは、2016年から海洋生態系 グループへの支援をさせていただいたのが始まりですが、2020年に改めてブランディングの支援をひとしずくにご相談いただいた際、どのような課題意識があったのでしょうか。

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン サム・アネスリーさん(以下、サムさん):
地球温暖化が進み、気候変動が私たちの社会・生活にますます深刻な影響をもたらしています。そんな現代において、一人ひとりが気候変動対策に取り組むよう働きかけることがグリーンピースの使命のひとつです。活動をより効果的に続けていくためには、まず多くの方に信頼していただく必要があると考えました。

東日本大震災以降には、福島で取り組んでいる原発への活動などを通して、グリーンピースを信頼し応援していただく機会も増えました。ですが、あくまでも原発や再生可能エネルギーについて関心のある方が中心で、まだまだ世間のイメージは変わっていないと感じています。

いくら正当性のあるメッセージだったとしても、前提として私たちのことを信頼していただかなくては共感を得ることは難しい。だからこそ、幅広くみなさんに信頼していただけるようにリブランディングに取り組もうと思いました。1年ほど社内でも取り組んだのですが、もっとノウハウのあるプロにお願いすべきだという結論に至りました。

やまもと:
私もひとしずくへ入社する前に国際環境保全団体で仕事をしていたので、とても共感します。その国にあった情報発信や活動をしていくことが大前提として大切なんですよね。そのような課題があった中、ひとしずくにお声がけをくださったのは、なぜだったのでしょうか?

サムさん:
リブランディングの支援をお願いするにあたり、ひとしずくさんの名前はすぐに挙がりました。
私たちのようなNGOは、民間企業と違って必ずしも売上が最優先事項にくるわけではありません。世の中にPRエージェンシーはたくさんあるけれど、NGOという組織の性質や考え方を完全に理解して取り組んでくださるところは少ないように感じています。私たちの社会的な立場や考えを理解していただけるパートナーであることは必須だと思いました。その時、ソーシャルグッド専門のPRエージェンシーということで、ひとしずくさんの名前が挙がったんです。過去に支援をいただいた海洋生態系 グループのスタッフにも意見を聞いたら、「是非!ひとしずくさんは信頼できるパートナーですよ」とプッシュされて。それで安心してお願いすることができました。

組織の一員として、ともに考え成果を出していこうとするスタンスに感動

リブランディングとして始動した「NEXT 100 PROJECT」

やまもと:
ひとしずくにリブランディングの支援を頼んでみて、良かったと思う点について教えてください。

サムさん:
組織の中に入って、スタッフの一員として共に考え、成果を出していこうというスタンスにはとても感動しました。
リブランディングにあたり、まずはMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の再構築を行いました。これらは当然社内の声や考え方から生まれるべきものですが、そのつくり方に関するノウハウが私たちにはありませんでした。そこで、ひとしずくさんがファシリテーターとなり、ともにリブランディングに取り組んだセイタロウデザインの原田さんも一緒にワークショップをしてくださって。なるほどこういう風に作っていくのか、と新たな知見を得ることができました。ノウハウがないところに手段を与えるだけではなく、今後自分たちでやっていけるようサポートくださるところもひとしずくさんの強みだと思います。

やまもと:
逆に、ひとしずくに対してもっとこうして欲しい、と感じる点はありますか?

サムさん:
時には外部からの強い意見で組織が変わらないといけないこともあります。何か新しいことをやりたいメンバーがいても、組織内だとどうしても保守的な意見が勝ってしまうことが多いです。そんな時、外部のプロの観点から「やるべき」と強くプッシュしてくださるような役割も今後ひとしずくさんに期待したいと思います。もっともっと強く組織を誘導してほしいと思っています。とはいえ、一緒に取り組んでくださるスタンスはとても素晴らしいと感じているので、内部からと外部からの視点のバランスがとれるとさらに良いのかもしれません。

やまもと:
ありがとうございます。「後方支援」を意識して取り組んでいますが、より組織の中の前面に立ってけん引していくことは、ひとしずくに期待されている部分だと感じています。
リブランディングにひとしずくが関わらせていただく中で、何か変化はありましたか?

サムさん:
MVVをきちんと再構築できたことは、社内にもとても良い影響がありました。スタッフ間でも自身がどう行動すべきか見直すきっかけができ、今でも、「MVVを再確認することができてよかった」という声を聞きます。

また、MVVを可視化し、幅広い人々に伝えると同時に様々な方々の意見を私たちが聞く機会として、「NEXT 100 PROJECT」の企画アイデアをいただきました。今までとは違う形で私たちのメッセージを伝えることができています。

やまもと:
水原希子さんや二階堂ふみさんなど、社会課題への意識が高いインフルエンサーの方々との対談も行いましたね。

サムさん:
「NEXT 100 PROJECT」の企画ひとつひとつも外部の方へ趣旨の説明をして、調整をし、公開にいたるまでいくつもの作業があります。自分たちでやりたいと思っていてもなかなか手が回らないところを、やまもとさんたちが非常に丁寧にサポートしてくださり本当にありがたいです。
企画のお願いをする中で、より幅広いジャンルの方々が社会課題に関心を持っていらっしゃるということも分かってきました。

やまもと:
私はグリーンピース・ジャパンのブランドを「ひと」として捉えた時に、どんな人格を持った「ひと」になっていくといいのかな、ということを常に考えています。ひとつひとつの組織の行動や発信の積み重ねがその印象を形成していくからこそ、「NEXT 100 PROJECT」の企画はどれも大切に丁寧に取り組ませていただいているので、伝わっていたら嬉しいです。
企画を進めていく中で、ひとしずくへのイメージは変化しましたか?

サムさん:
変わりません。最初にお会いした時から私たちの価値観に似ているな、と感じる部分があって信頼できそうだと思ってお願いしました。実際に働いてみて、寄り添って仕事をしてくださいそうなイメージが本当だったのだと再確認できました。

深刻な社会課題だけでなく、行動次第で生まれる希望も知ってもらいたい

大磯のひとしずくオフィスにて

やまもと:
今後、グリーンピース・ジャパンで取り組んでいきたいことについて教えてください。

サムさん:
スタッフたちはいつも 頑張っている中で、組織の性質上地球規模の大きな課題について毎日考えています。ストレスも少なからずあると思いますが、「自分たちのやっていることはインパクトのある活動なんだ」ということをもっと実感してもらえるよう、より多くの人たちに自分たちのメッセージを伝えていきたいです。

また、グリーンピース・ジャパンを支援してくださる方や、まだ知らない方には、深刻な環境問題の現実を伝えるだけにとどまらず、行動次第で希望が生まれるということも知っていただきたい。これはグリーンピース・ジャパンが常にお伝えしていることですが、みなさん一人ひとりに大きな力があります。多くの方にグリーンピース・ジャパンを信頼していただいて、声をあげ、活動を始める場所として使ってもらえるようになれば、日本を動かす大きな力が生まれます。そのために、グリンピース・ジャパンはただ闇雲に活動しているわけではなくて、きちんと科学的な根拠に基づいて活動している、信頼できる団体であるということを知ってもらわなければいけませんね。
引き続きひとしずくさんに支えていただきながらブランディングや「NEXT 100 PROJECT」の拡大を通じて発信していきたいことです。

 
撮影:平林直己 編集:つじはらまゆき

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